QWERTY 配列はタイプスピードが遅いという話について

QWERTY 配列はタイプライターにとって適切なのであって早くタイプするのには向いていないというのを漠然と信じていたけれど、読んでいた本にそうではないという指摘があったのでメモ。

キーはタイピングが遅くなるように配置された、というのはよく知られた伝説である。だがこれは間違っている。実際には、機械的なタイプバーが互いに大きな角度を持って接近するようにし、衝突の可能性を最小限にする、というのが目標だった。実際、今では QWERTY 配列は速いタイプスピードが得られることが分かっている。よく使う文字のペアを比較的離れたところに置くことによって、ペアになった文字は別の手でタイプされやすくなるので、タイピングが高速化されるのである。 D.A.ノーマン『増補・改訂版 誰のためのデザイン?』新曜社,2015年 P.382